日誌

07.28.不易と流行(校長コラム)

学校で「今の時代に合った教育」や「これからの時代を見据えた教育」が行われているか絶えず確認することは、私を含む教育関係者の責務です。

学校で学んだ内容が時代遅れで、大人になったとき全く役に立たなかった・・・、こういう事態は避けなければいけません。

以前、教育に係る国の機関が会議の場で、「不易と流行」という言葉を引用したことがあり、それ以来、この言葉は、教育関係者の間でよく使われています。

良い俳句を作るには、普遍的な俳句の基礎(不易)をしっかり学ぶ必要があるが、それだけでは不十分で、時代の変化に合わせた新しさ(流行)も追い求めないと、つまらない俳句しかできない。
これが松尾芭蕉の「不易と流行」の理念です。

「いつの時代も変わらないこと(不易)」の中に「新しい変化(流行)」を取り入れるという考え方は、「未来で活躍する人」を育成している学校においても当てはまります。

しかし、教育関係者の中には、「不易」と「流行」を切り離して考える人がいて、そういう人はたいてい、「これは不易」「これは流行」と分類した後、「不易」に分類された事項が多いことを理由に、結局、何もしません。

こういう「何もしない人」は、「流行ばかり追うのではなく、ずっと変わらないものを大切にしなければいけない」「変えることと守るべきことをきちんと見極める必要がある」等、それらしいことを主張しますが、「不易と流行」は、別々に考えず共存可能な内容だと思います。
いずれにしても、何もしない人、そして、発想力や教育に対する熱意がない人は教育界にいるべきではありません。

世の中は常に変化し続けているわけですから、少なくとも四中では、今の子どもたちの将来のことを真剣に考え、理想の教育を追求しながら、変化を恐れずにスピード感ある対応を心がけていきたいと思います。

ところで、先日、小5の次男が学校で俳句を作ってきました。「不易と流行」とは関係なさそうです。また、国語の授業としての評価も不明です。
しかし、何かあたたかいものを感じ、リビングに飾っています。親バカですが・・・。